相続手続きの流れ  遺言書作成の基本的知識 相続と税金 遺言・相続Q&A
離婚の手続 離婚前に考えること 国際結婚の疑問 公正証書活用の勧め

 公正証書活用の勧め

  公正証書と公証人を上手に活用すれば、裁判手続きを省いて強制力を得ることが
 できます。ぜひ重要な書類等は公正証書をご検討ください。

公証制度と公証人

1.公証制度― 
  後日の当事者間の取引上の紛争を未然に防止する
①公正証書の作成 公証制度、公正証書、などについてご案内しています
②私書証書の認証
③会社の定款の認証
④確定日付の付与
⑤手形、小切手の拒絶証書の作成― 
  支払遡及の為必要とされるが通常はあらかじめ
  拒絶証書不要と印刷されている
  ⇒ 公正証書は真正に成立した公文書と推定され成立
        についての証明は不要となる  民訴 323条
2.公証人―
  法務局又は地方法務局に所属 法務大臣任命による公務員
 *職務権限の例外として会社の定款認証の事務は会社の   本店所在地を管轄する法務局又は地方法務局に所属
  する公証役場の公証人しか行うことができない
   (公証 62条の2)

 *無効な内容、取り消し得る内容、法令に違反する内容
   のチェック

公正証書 ―― 公文書


  私権の変動― 売買、賃貸借等の契約につき作成(財産上、身分関係上、その他)

   公証人の認識した客観的事実につき作成 → 事実実験公正証書

 1.公正証書作成の利点

   ①証明力があるー 記載された内容、成立等が公に証明され、真正に成立した公文書

               と推定を受ける

               民訴 228条2項 → 直ちに裁判の証拠となる

   ②執行力があるー 強制執行認諾条項→ 直ちに強制執行できる

      *公正証書に執行文の付与を公証人から債権者が受ける 

        →これを裁判所に提出し強制執行の申し立て→ 差し押さえ

     *公正証書は判決と同じ効力を持つ

   ③安全性― 内容、成立、保存(原則→ 20年)について安全

 2.公正証書の作成手順

   ①受付― 嘱託人双方がそろって、本人確認の必要書類を持参して受付

   ②当事者の身分確認書類チェック

   ③公正証書とする内容の聴取

   ④公証人による公正証書作成

   ⑤公証人による公正証書の読み聞かせ又は閲覧

   ⑥立ち会い、通事(通訳者)は請求により又は必要的立会人

   ⑦公証人及び列席者の公正証書に対する署名捺印

   ⑧原本の保存と正本、謄本の交付

 3.公正証書に執行力を持たせる(執行証書)の要件

   ①金銭の一定額の支払又はその他の代替物、有価証券の一定数量の給付を目的とする

    請求について作成された公正証書

   ②債権の特定― 債務の発生原因と発生日時を特定

   ③執行証書に記載される給付すべき金額及び数量が一定

     →証書自体から金額を算出できることが必要

   ④執行受諾の意思表示の記載

 4.執行文の付与

    - 執行力のある公正証書はその証書に執行力が現存すること及び執行力の内容を

       右証書を作成した公証人によって証書の正本の末尾に付記してもらうことが必要

    *強制執行は執行文の付与された公正証書の正本に基づいて実施する  民執 25条


公正証書、公証役場の活用のすすめをご紹介しています